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歯科症例31

トイ・プードル 9才 女の子

健康チェックの血液検査で来院時、上顎臼歯に歯石・歯垢が多く認められ、麻酔下での歯科治療処置を行うことになりました。
このワンちゃんは6ヶ月齢の時に上顎乳犬歯遺残の抜歯処置を行っており、以降ずっとご家庭で歯みがきを続けてこられています。
歯みがきは上手にされていて多くの歯はきれいに保たれていましたが、うまく磨ききれない部分に歯石が付いたようです。
術前検査の後、口腔内の状態を良くしておくため、口腔内用のサプリメントをお渡ししました。

麻酔下で歯周プローブ検査の後、スケーリング、ルートプレーニング・キュレッタージ、ぐらつきのひどかった左上顎第2後臼歯の抜歯を行いました。

 

歯周プローブ検査

 

スケーリング

 

ルートプレーニング・キュレッタージ

 

 

左上顎第2後臼歯は2根歯(歯の根元が2本に分かれている歯)なので、高速ハンドピースで2本に分割してから抜歯します。(○部分が分割した歯です)

 

抜歯窩は生理食塩水できれいに洗浄します。

 

ポリッシング後、特に歯周ポケットの深かった部分に歯科用軟膏を注入しました。

ポリッシング

 

歯科用軟膏の注入

 

処置前(右上顎)

 

処置後(右上顎)

処置前(右下顎)

 

処置後(右下顎)

 

処置前(左上顎)

 

処置後(左上顎)

 

処置前(左下顎)

 

処置後(左下顎)

 

処置翌日には元気も食欲もあり、退院となりました。
退院時には、歯科検診結果表をお渡ししています。
 
経過:処置から8日後に来院されました。元気も食欲もしっかりあり、口を気にする様子もないとのことでした。診察では、歯肉炎は全くなくなっており、とてもきれいでした。
これからお口の中を健康に保っていただくため、歯みがきの仕方についてお話ししました。

ご家庭での歯のお手入れ、がんばりましょう!