文字の大きさ
歯科症例25

ミニチュア・ダックスフンド  13才 2ヶ月 女の子

これまでに3回、当院で歯科治療処置を行ったことのあるワンちゃんです。
膀胱炎の治療で投薬の際、口を触ると痛がったとのことで来院され、上顎下顎ともに切歯のひどいぐらつきが認められため、膀胱炎が落ち着いてから、麻酔下での歯科治療処置を行うこととなりました。
術前検査で行ったレントゲン検査で、上顎の切歯は歯槽骨の吸収が認められ、抜歯が必要とわかりました。少しでも口腔内の状態を良くするため、術前より抗生物質を飲ませていただきました。
全身麻酔下での歯周プローブ検査後、歯神経ブロック、スケーリング、ルートプレーニング・キュレッタージ、ぐらつきのひどい歯の抜歯・縫合、ポリッシングを行い、歯周ポケットの深かった部分には歯科用軟膏を注入しました。

歯周プローブ検査

歯神経ブロック

スケーリング

ルートプレーニング・キュレッタージ

抜歯後は、抜歯窩を生理食塩水できれいに洗い流してから縫合します。

フッ素配合の歯科研磨ペーストでポリッシング

歯科用軟膏の注入

処置前(右上顎)

処置後(右上顎)

処置前(右下顎)

処置後(右下顎)

処置前(左上顎)

処置後(左上顎)

処置前(左下顎)

処置後(左下顎)

退院時には、歯科検診結果表をお渡ししています。

経過:処置から11日後に来院されました。
元気も食欲もあり、フードを残すことが無くなったとのことでした。
歯肉の炎症は治まっており、歯のぐらつきは改善していました。
歯科用軟膏の再注入を行いました。  
このケースは過去3回歯科治療処置を行い、ご家庭では毎日きちんと歯みがきを続けているにも関わらず歯周病をくり返し、今回、飼い主の方の希望もあり再度の歯科治療処置を行いました。
ご家庭での歯のお手入れ、がんばりましょう!