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歯科症例19

ミニチュア・ダックス 11才4カ月 女の子

予防接種で来院された際の身体検査で、多量の歯石が認められたため、術前検査の後、歯科治療処置を行うことになりました。
麻酔下でのレントゲン検査では、上顎第一後臼歯(左右とも)の歯根部に骨吸収病巣があることがわかりました。
そこで、歯石除去などの処置とともに左右上顎第一後臼歯の抜歯も同時に行いました。
歯神経ブロック後、スケーリング、歯周プローブ検査、ルートプレーニング・キュレッタージ、抜歯・縫合、ポリッシングを行い、歯周ポケットの深い部分には歯科用軟膏を注入しました。

歯神経ブロック

スケーリング

歯周プローブ検査

ルートプレーニング・キュレッタージ

上顎第一後臼歯は三根歯(歯の根元が3本に分かれている歯)であるため、

高速ハンドピースにて歯を3本に分割して抜歯します。

縫合(右上顎第一後臼歯)

左上顎第一後臼歯も同様に分割してから抜歯しました。

 

抜歯窩には歯科用抗生物質製剤を挿入しました。

 

縫合(左上顎第一後臼歯)

 

専用の研磨剤をつけてポリッシング

 

汚れや研磨剤をきれいに洗い流します。

 

歯科用軟膏を注入しました。

 

処置前

  

処置後

  

退院時には、歯科検診結果表をお渡ししています。
経過:退院翌日は、食欲はあるが少ししんどそうで、まだ頬の腫れもあるとのことでしたが、その後元気も出てきて腫れも治まっていき、処置から8日後の来院時にはすっかり元気で腫れも引いていました。
歯肉の炎症も治まっていて、上顎切歯の歯周ポケットがとても浅くなっていました。
歯科用軟膏を再注入して、歯みがきの仕方についてお伝えしました。

ご家庭での歯のお手入れ、がんばりましょう!