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歯科症例18

チワワ 7才4か月 男の子

右頬が腫れているという主訴で来院されました。
このわんちゃんは、2011年12月に右上顎第4前臼歯の破折と露髄が認められ、全身麻酔下での直接歯髄覆罩術(キャッピング)を行い、同時に残存していた下顎乳犬歯の抜歯(2本)も行いました。
その後、定期的に歯科検診に来院されており問題ありませんでしたが、今回、以前処置していた歯(3根歯)のうちの1根で骨吸収病巣が認められ、抜歯を行うこととなりました。
歯神経ブロック後、スケーリング、歯周プローブ検査、抜歯・縫合、ルートプレーニング・キュレッタージ、ポリッシングを行い、歯周ポケットの深い部分には歯科用軟膏を注入しました。

歯神経ブロック

スケーリング

歯周プローブ検査

レントゲン検査により骨吸収病巣が認められた右上顎第4前臼歯です。

歯を分割した状態です。この歯は三根歯(歯の根元が3本に分かれている歯)であるため、高速ハンドピースで3本に分割して抜歯します。

縫合

ルートプレーニング・キュレッタージ

研磨剤をつけてポリッシング

歯科用軟膏の注入

退院時には、歯科検診結果表をお渡ししています。
経過:退院翌日の夜にはいつも通りの元気さでフードも食べてくれて、痛がる様子もなかったそうです。

処置から1週間後の来院時には歯肉の炎症はほぼ治まっており、縫合部分も問題ありませんでした。
歯周ポケットが深かったため歯科用軟膏を注入した部分は、すべてポケットが3mm以下になっていました。
歯科用軟膏を再注入し、これからお口の中を健康に保っていただくため、歯みがきの仕方についてお伝えしました。

ご家庭での歯のお手入れ、がんばりましょう!