お知らせ
2015.09.13

歯科の治療と処置 66

トイ・プードル 9才7カ月 女の子


歯みがきはしているが上手く磨けず、歯周病があると思う

グラグラしている歯がある
時々食欲が落ちる時があり、歯のせいかもしれないとのことで来院されました。

口腔内には歯石・歯周病が認められ、右上顎第3前臼歯がぐらついていました。
そこで充分な術前検査後、歯科治療処置を行うことになりました。

 

麻酔下での歯周プローブ検査・歯科レントゲン検査後、
歯神経ブロック、スケーリング、ルートプレーニング・キュレッタージを行いました。

    
歯周プローブ検査                 歯神経ブロック

    
     スケーリング              ルートプレーニング・キュレッタージ



右上顎第3前臼歯だけでなく、右上顎第1後臼歯もぐらつきがひどく
歯科レントゲン検査では歯根部に骨吸収像が認められたため抜歯処置を行いました。
  
右上顎第1後臼歯と第3前臼歯(黄○部分)         歯科レントゲン写真です。
                             歯槽骨の吸収がみられます。(青○部分)



また、右下顎第3前臼歯、左下顎第2後臼歯もひどくぐらついていたため、
抜歯処置を行いました。
  
右下顎第3前臼歯(青○部分)          左下顎第2後臼歯(黄○部分)

抜歯窩は、生理食塩水できれいに洗浄後、縫合しています。

縫合後




縫合後、フッ素配合の研磨ペーストでポリッシングし、
歯周ポケットの深かった部分には歯科用軟膏を注入しました。

  
 ポリッシング                  歯科用軟膏の注入


  
処置前(右上顎)                 処置後(右上顎)

  
処置前(右下顎)                 処置後(右下顎)

  
処置前(左上顎)                 処置後(左上顎)

  
処置前(左下顎)                 処置後(左下顎)


 退院時には、歯科検診結果表をお渡ししています。


経過(処置から1週間後):元気や食欲はしっかりあり、食べにくそうな様子もないとのことでした。
歯肉の炎症はわずかになっていましたが、上顎犬歯の歯周ポケットが深かったため
歯科用軟膏を再注入しました。3週間後には歯周ポケットが浅くなり、歯科用軟膏が入りにくくなっていました。

これからお口の中を健康に保っていただくため、歯みがきを開始していただくようお伝えしました。
また、歯みがきの仕方についてもお話ししました。


飼い主様は以前よりお家でのデンタルケアをされていたため、歯垢・歯石はそんなに多くはありませんでしたが、
口も歯も小さく、特に奥歯はなかなか上手く磨かせてくれないとのことで、
臼歯部分に歯垢・歯石がたまり、歯周病が起こってしまいました。
今回歯科処置により口腔内の状態が良くなり、痛みなどがなくお家でのケアを続けられることで、
今後良い状態を保っていくことができるでしょう。


 ご家庭での歯のお手入れ、がんばりましょう!   

 


  <参考>

*歯周プローブ検査:歯周ポケットの深さを1本ずつ測定します。

*ルートプレーニングとキュレッタージ:歯科治療処置では、見えている歯垢や歯石を取るだけではなく、
                   歯周ポケットの中もきれいにすることがとても重要です。

*ポリッシング:歯石を除去すると歯の表面には目に見えない傷がつき、歯垢・歯石が付きやすい状態になっています。
        専用の研磨剤と機械でツルツルに磨き、処置後もお口の中を健康に保てるようにしています。

ペインコントロール:できるだけ痛みのない手術や処置のために。そして、より安全な麻酔のために。

 

院長は日本小動物歯科研究会に所属、技能レベル1~レベル4まで、動物歯科の全レベルを修了しており、
当院ではそれに基づいた適切な歯科治療を行っています。    

 

日本小動物歯科研究会HP 「無麻酔で歯石を取る?!」
<コラム>デンタルケアのお話  

 

  *歯科の治療と処置 一覧はこちらをご覧ください。