お知らせ
2014.10.21

歯科の治療と処置 52

ミニチュア・ダックスフンド 6才6カ月 女の子

ゴムボールで遊んでいたら歯が欠けたとのことで来院されました。
口腔内を確認したところ、右上顎の第4前臼歯が折れ、歯髄が露出していました。

破折した歯をそのままにしておくと、露出した歯髄を通して細菌感染が起こり、
根尖膿瘍から内歯ろう・外歯ろうなどの病変を引き起こすことが予想されるため、
抜髄もしくは抜歯処置が必要となります。

そこで翌日、術前検査の上、早期に歯科治療処置を行いました。

 

麻酔下での歯周プローブ検査・歯科レントゲン検査後、
歯神経ブロック、スケーリング、ルートプレーニングを行いました。

  
歯周プローブ検査                 歯神経ブロック

  
スケーリング                   ルートプレーニング




  
破折していた右上顎第4前臼歯          正常な左上顎第4前臼歯(左右反転しています)
比較すると、歯が大きく欠けていることがわかります。


破折面は歯肉縁下まで及んでいました。


破折していた歯には、直接歯髄覆罩法(キャッピング)を行いました。
  

  



フッ素配合の研磨ペーストを使ってポリッシングし、歯周ポケットの深かった部分には歯科用軟膏を注入しました。

  
ポリッシング                   歯科用軟膏の注入




  
処置前(右上顎)                 処置後(右上顎)

 

 

 

 


 退院時には、歯科検診結果表をお渡ししています。

経過①(処置から1週間後):元気食欲はしっかりあるとのことでした。
キャッピングを行った右上顎第4前臼歯部分の歯肉の炎症は治まっており、
歯みがきを始めていただくようお伝えしました。

経過②(処置から約5週間後):まだおもちゃで遊ぶことを控えているため、遊びたくてたまらない様子とのこと。
歯垢は全くついておらずとてもきれいでした。
キャッピングを行った部分も問題ありませんでした。


 引き続き、ご家庭での歯のお手入れ、がんばりましょう!   

 

 

 


 

 

<参考>

*歯周プローブ検査:歯周ポケットの深さを1本ずつ測定します。

*ルートプレーニングとキュレッタージ:歯科治療処置では、見えている歯垢や歯石を取るだけではなく、
                   歯周ポケットの中もきれいにすることがとても重要です。

*ポリッシング:歯石を除去すると歯の表面には目に見えない傷がつき、歯垢・歯石が付きやすい状態になっています。
        専用の研磨剤と機械でツルツルに磨き、処置後もお口の中を健康に保てるようにしています。

ペインコントロール:できるだけ痛みのない手術や処置のために。そして、より安全な麻酔のために。

 

 

 

 院長は日本小動物歯科研究会に所属、技能レベル1~レベル4まで、動物歯科の全レベルを修了しており、
当院ではそれに基づいた適切な歯科治療を行っています。      

 

 

 

 

日本小動物歯科研究会HP 「無麻酔で歯石を取る?!」
<コラム>デンタルケアのお話 

 

 *歯科の治療と処置 一覧はこちらをご覧ください。