お知らせ
2013.12.03

歯科の治療と処置 35

猫(Mix)女の子

口臭がひどく、常に茶色の鼻水がでているとのことで来院されました。

診察では、多量の歯垢・歯石が認められ、左上顎の口唇内側には潰瘍があることがわかりました。
麻酔下での歯科治療処置を行うにあたり、

術前検査として、尿検査・血液検査・胸部レントゲン検査を行い、
術前より口腔内用のサプリメントを飲ませていただきました。

 

歯周プローブ検査後、歯科レントゲン検査、スケーリング、ルートプレーニング・キュレッタージを行いました。

  
歯周プローブ検査                  スケーリング

ルートプレーニング・キュレッタージ

口腔内には多数の*猫破歯細胞性吸収病巣が認められました。

 



 * 猫破歯細胞性吸収病巣(FORL):歯を溶かしていく進行性の疾患です。
                                                    進行すると歯の象牙質や歯髄が露出し、痛みを生じます。

 

ひどいFORLが認められた部分は、抜歯・縫合を行いました。

3根歯(歯の根元が3本に分かれている歯)は
高速ハンドピースにて3本に分割してから抜歯します。
○部分が3本に分割した歯です。

抜歯窩は、高速ハンドピースでトリミング後
洗浄・縫合します。


縫合後

フッ素配合の研磨ペーストでポリッシングし、     歯周ポケットの深い部分には歯科用軟膏を注入
  

 



  
処置前(右上顎)                 処置後(右上顎)

  
処置前(右下顎)                 処置後(右下顎)

  
処置前(左上顎)                  処置後(左上顎)

  
処置前(左下顎)                 処置後(左下顎)


 退院時には、歯科検診結果表をお渡ししています。


経過:退院したその日からよく食べていて元気にしている、との報告をいただきました。
また、処置前はひどい口臭がありましたが、処置後はまったく臭いがしなくなったそうです。


 ご家庭での歯のお手入れ、がんばりましょう!    

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

<参考>

*歯周プローブ検査:歯周ポケットの深さを1本ずつ測定します。

*ルートプレーニングとキュレッタージ:歯科治療処置では、見えている歯垢や歯石を取るだけではなく、
                   歯周ポケットの中もきれいにすることがとても重要です。

*ポリッシング:歯石を除去すると歯の表面には目に見えない傷がつき、歯垢・歯石が付きやすい状態になっています。
        専用の研磨剤と機械でツルツルに磨き、処置後もお口の中を健康に保てるようにしています。

ペインコントロール:できるだけ痛みのない手術や処置のために。そして、より安全な麻酔のために。

 

 

 

 

 

 

 

 院長は日本小動物歯科研究会に所属、技能レベル1~レベル4まで、動物歯科の全レベルを修了しており、
当院ではそれに基づいた適切な歯科治療を行っています。      

 

 

日本小動物歯科研究会HP 「無麻酔で歯石を取る?!」
<コラム>デンタルケアのお話 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 *歯科の治療と処置 一覧はこちらをご覧ください。